お久しぶりです、ふ凡社鈴木です。
突然だが、私はクルトンが大好き。愛と平和の次くらいに大事に思っている。
今回は、外出自粛のゴールデンウィーク中に「クルトンを好きなだけ食べたい」という、クルトンラバーの夢をパーッとかなえた夢のようなお話をする。
クルトン、それは儚い憧れ
クルトンと言えば、スープやサラダのアクセントとして供されることが多い。同じ料理でも、クルトンが乗っているだけで食べる時のテンションが大きく変わる、というクルトン好きも多いことだろう。
しかし。クルトンは、少ないのだ。
例えばお店のスープではたいてい、真ん中に数個が浮かんでいるばかり。
サラダだともうちょっと多いが、それでも大きなボウルに彩りを添える程度にパラパラと散っていることがほとんどだ。
クルトン好きにとってクルトンとは、料理の評価を爆上げする食材であると同時に、その希少性ゆえに一瞬で消える儚い憧れでもある。
だから私は、幼児の頃アンパンマンのインスタントスープで初めてクルトンというものを認識して以来、「もっとクルトンたくさん乗ってたらいいのに」と思い続けてきた。
受動的クルトンラバーから能動的クルトンラバーへ
クルトンに恋焦がれて29年目の5月、洋食屋でクルトン入りのコーンスープをすすったその夜に、クルトン大魔王が夢枕に立って言った。
クルトン大魔王「鈴木君、少し立ち止まって考えてみてほしい。今の君なら、クルトンを好きなだけ買えるんじゃないかね」
鈴木「えっ?」
目からクルトンだった。これまで私は、クルトンを愛していながら「自分で買おう」と思い立ったためしがない。いつだって偶然出会うクルトンを待ち続け、そのたびに少なさをもどかしく感じていたのだ。
しかし、今の私はもういい大人で、よく考えたらクルトンを手に入れる手段もお金も持っている。なら、買えばいいだけのことではないか。どうしてこんな簡単なことに今まで気づかなかったんだろう。
クルトン大魔王「さぁ、GW中に君がやるべきことは、もうわかったね?」
クルトン大魔王は、そう言ってウィンクを投げかけて消えた。
現実に戻ってきた私はそのまま、Amazonで売ってるクルトンを片端から調査。3日後、我が家に5000円相当のクルトンが届いた。
素敵なクルトンファミリーを紹介するぜ
今回購入したクルトンは5種類。それぞれどんな個性があるか紹介していこう。
ポッカサッポロ クルトン(スープ用)
ポッカサッポロのクルトンは、白色のシンプルなクルトン。味付けは何もされていなく、単体で食べるとパンの香ばしさにほんのりオリーブオイルのような風味を感じる。サクサクでとてもおいしい。
味の素おいしいクルトン
味の素のクルトンは、5mm四方の大きさで、今回買った中では1粒が一番小さい。その分身が詰まっている感じというか、しっかりした歯ごたえで香ばしさが引き立つ。サクサクでとても美味しい。
袋に赤字で書かれたキャッチに注目。
スープに入れるとより豪華、本格的になり
お店の自慢メニューが増えます
「”クルトンが入っているか否か”がお店の自慢メニューになれるかどうかの分水嶺である」とも読めるこの心意気。間違いなく、クルトン教の人間が書いたキャッチと言えよう。
旭トラフトフーズ STUFFTON 味付クルトン
旭トラフトフーズのクルトンは、その名の通りクルトン自体に味がついている。チーズパウダー、ガーリック・パセリなどの香辛料がまぶしてあり、料理とともに添えるのはもちろん、単体で食べてもおつまみとして成立する。
100g×5袋で1166円。これだけたっぷり入って一袋あたりだいたい233円だから、相当リーズナブルだと思う。サクサクでとても美味しい。
サラダクラブ3色のベジクルトン
4種目は少し変わり種のクルトン。かぼちゃ(黄)、にんじん(オレンジ)、トマト(赤)を練りこんだ3色のノンフライクルトンで、一粒一粒しっかり野菜の味がする。サラダ関連商品の数々手がけてきたキユーピーならではのクルトンと言えよう。
サクサクでとても美味しい。
シーザークルトン ガーリック&バターミックス レストランパック
今回購入したクルトンの中で最も冒険だったのが米カルディー二のシーザークルトンだ。まずなんつったって、このデカさである↓
顔を覆うほどの巨大な袋、内容量はなんと900グラム以上。「レストランパック」とあるように、個人利用を想定していない(たぶん)サイズなのだ。一般的な人間が一生に食べるクルトン総量の3分の1くらいは入ってるんじゃなかろうか。
海外製の商品は、大味だったり、味付けが好みに合わなかったりする場合もけっこうある。このサイズでダメだったパターンを引いた時はダメージがでかいぞ。
一粒のサイズも、これまで紹介したクルトンたちの中で最もデカい。こんがりきつね色に揚がっていて、クルトンと言うよりはもはやスナックに近い。肝心のお味はというと……
メッチャクチャ美味しい。
ガーリックとバターの風味と塩気のバランスが絶妙で、クリスピー感も素晴らしい。このクルトンはシーザーサラダを作るために選んだのだが、正直「もうこれサラダいらないじゃん」と思った。そのレベルで美味。
さらに驚くべきは、これだけ入ってお値段なんと1400円。素晴らしきコストパフォーマンスだ。リピ確。
ウェルカムトゥー・クルトンヘブン
クルトンラバーを自称しておきながらなんだが、世の中にこんな多様なクルトンたちが存在することを知って驚いた。
いよいよ実食。これまで「あぁもっとクルトン食べてぇなぁ」と思ったシチュエーションを再現して、楽しもうではないか。
シチュエーション1:サラダバイキング
まずはホテルやレストランでおなじみサラダバイキング。
サラダバイキングでは、ドレッシング類に並んでクルトンが設置されていることが多い。
バイキングというからには理論上クルトンもかけ放題ではあるが、私はもう分別のある大人なので、空気を読んで適量をかけるに留めている。
鈴木「(あぁ、もっとクルトンかけたいなぁ・・・)」
と思いながらも
かけるのはせいぜいスプーン4杯程度が関の山だ。
でも、今日は違うぜ。
匙をそっと置き
容器ごと行く。
みたかおっかさん、これが夢のクルトンラバー・サラダバーだ!!!
これだけの密度でクルトンが入っていると、野菜の風味とクルトンの香ばしさがトントンになる。どこにフォークを入れてもサクサク、クルトンがいつまで尽きないうれしさよ。
実食の快感はもちろんのこと、「容器ごと持ってクルトン入れたい」という禁忌をかなえることができた感動がデカい。
シチュエーション2:コーンポタージュ
記事冒頭でも出てきたが、クルトンが入っているスープの筆頭といえばコーンポタージュだ。
お店で出てくるコーンポタージュのビジュアルはだいたいこんな感じ。
真ん中にクルトンが数個浮かんでいる程度。うれしい、少しクルトンがあるだけでもうれしいのは確か。
鈴木「(でも、もっとクルトン入ってたらいいのになぁ…)」
鈴木「(ひとすくいで全部すくえちゃうなぁ…)」
鈴木「(あぁ、もう終わっちまった…)」
こうなるのがお決まりのパターンである。コーンポタージュのクルトンが、2さじ目まで残ったためしがない。
でも、今日は違うぜ。
颯爽と現れたクルトンおじさん、彼の手には色とりどりのクルトンが盛られたお皿が!!!
鈴木「えっ、今日は好きなだけスープにクルトン入れていいのか!?!?」
クルトンおじさん「ああ、しっかり食え!おかわりもいいぞ!!」
クルトンをすくっては入れ、すくっては入れる。わんこそばのようにクルトンを足せるスープ、一回やってみたかったんだ。クルトンの種類で味が変わるから、いつまでも飽きねぇ…。
あぁ、幸せ。
「わんこクルトンスープ」メニューにしたら絶対需要あると思うので、全国の飲食店経営者のオーナー様にはぜひ採用のご検討いただきたい。
シチュエーション3:シーザーサラダ
クルトン天国、とりを飾るはシーザーサラダ。
シーザーサラダは、アメリカンな料理を出すお店なんかに行くと、通常のクルトンよりも大きな粒のものが入っていることが多い。大きなボウルに入って、取り分けることができるタイプのやつだ。
クルトンラバーとしては、「いつもより大きなクルトン」というだけで十分テンションが上がるのだが、人とシェアする以上、やはり忖度が生まれる。
正直、クルトン全部取りたい。でもクルトン多めに取って『あっ、こいつクルトンたくさん取りやがって!アタイだって食べたいのに!』と思われるのを極度に恐れてしまうのだ。
鈴木「(ひいふうみいでだいたい20個くらいあるから、4人で分けたら5個くらいはいけるかな?いや、6個くらいは許してほしい)」
↑は脚色ではない。マジでクルトンの数を数えてしまうのだ。
でも、今日は違うぜ(3度目)。
???「クルトンは好きかぁい・・・?」
あっ、この声はっ!!!
クルトンおじさん!!!!!!その手に持っているものは何!?
しゃもじでいったあああああ!!!!!!!!!!!
そう、米カルディー二社のクルトンはでかすぎるので、しゃもじでクルトンをかけることができるのである。これぞ、クルトンラバーが見た光、ぼくがみた希望。
かくして出来上がったクルトン大好きっ子専用シーザーサラダ。
クルトンおじさん「さぁ、好きなだけお食べイヒヒヒヒヒ」
鈴木「わーい!!!」
とにかくカルディー二社のクルトン自体が異様に美味しいので、シーザーサラダについては主従が逆転、クルトンを楽しむためのメニューとなった。もちろん、クルトンをめぐる心理戦・駆け引きともおさらばだ。
このクルトン1袋に、ドレッシングと粉チーズも買ってしまえば、あとはレタスを買うだけでいつでもクルトンゴロゴロシーザーサラダを食べることができる。
お店で買ったりレストランで頼むとお高くなりがちなシーザーサラダ、たらふく食べたい人にも、自信をもってお勧めしたい。
おわりに「能動的クルトンラバーの帝国に向けて」
クルトンラバーの夢を一気に叶えることができて、大変有意義な休暇だった。撮影の後もクルトンは食べれど食べれど減らない。なんと幸せなことだろう。
後日友人から「クルトン多すぎて余るなら何袋か買い取ろうか?」と打診を受けたが、「このクルトンは全部わしのもんじゃ!!!!!誰にも譲らんわい!!!!!!」と欲をかいてラストシーンで痛い目に合うタイプの老婆みたいなテンションで追い返した。
「クルトンもっと食べたいな」ともどかしく思っている全国のクルトンラバーの諸君、あなたの夢は5000円ぽっちで叶えることができる。さぁ、皆で手を取り合ってクルトンを買い浅り、能動的クルトンラバーの帝国を作ろうではないか。
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