TUBEの「夏歌」研究レポート

イラスト:大田翔

「夏のアーティストといえば、誰?」

と日本人1億2550万2000人に尋ねると、

約1億2550万1900人が「TUBE」と答える。

私は夏が来るたび「あぁ今年もTUBEの季節だなぁ」と思うのだが、その実特に有名な『あー夏休み』と『シーズン・イン・ザ・サン』の2曲くらいしか聴いたことがない。

彼らの夏歌をほとんど知らないのに、「TUBEは夏歌をたくさん歌っている」というイメージはしっかり持っているのだ。よく考えたら不思議な話だ。

そんなことを考えていたら、ふと一つの疑問が浮かんだ。

長年夏歌を作り続けていれば、ネタやフレーズを使い尽くしてしまうのではないか」

TUBEは今年で結成37年。30年以上もずっと夏を歌い続けているわけだから、途方もないことである。彼らはこんなにも長年にわたり「夏のなに」を訴えてきたのか。考え出すと、どうにも気になって眠れやしない。

「よし、ここらでチョイとTUBEの夏歌にしっかり向き合ってみよう!」

彼らの夏歌の分析し、レポートを作ることにした。大人の自由研究の始まりである。

ーおことわりー

こちらの記事、書いてみたら1万字を越える超大作になってしまった。読むにあたり「ウルトラ長い記事」であることをご了承いただきたい。

また、今回の研究で作成したTUBE夏歌データをまとめたExcelは、Googleスプレッドシートに移管した。

URLを共有するので、必要に応じてごらんいただきたい。(見なくとも記事の内容は分かるようになっているので、ご安心を!)

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1oEs3y-Ykxoq1AFkTKfXc1uodunIlwBw0/edit#gid=634868119

研究の目的3本柱

TUBEの夏歌を研究するにあたって、3つの目的を定めた。

1、TUBEが手がけてきた曲の中で、夏歌がどれくらいあるかを調べる

2夏歌の中で頻出する言葉やフレーズを集計・分析し、その特徴や傾向を探る

3、頻出する言葉やフレーズを組み合わせることで、TUBEの夏歌っぽい詩を作ってみる

この3本を軸に研究を行うことにする。

ちなみに今回は「原曲を一切聴かない」という縛りを設けた。

進める中で猛烈に曲を聴きたくなることが予想されるが、今回はあくまで、彼らが紡ぎ出す”詩”にフォーカスした研究にする。元曲の拝聴は、研究が終わってからの楽しみに取っておこう。

いざ、TUBEの夏へDIVE!

夏歌の範囲を決めるのが難しいね

まずは夏歌の割合調査から。

Wikipediaなどの情報を参考に、これまでリリースされた曲のタイトルをエクセルにリストアップする。

集計の結果、TUBEがデビューからこれまで手掛けてきた曲は444だった。同じ曲のアレンジ版や、他のアーティストに提供したものなどを含めると誤差があると思うが、いったんこれを母数とする。

続いて、曲の歌詞を調べて内容を確認し「夏歌かそうでないか」で分類してゆく。

単純明快な作業だと思って始めたが、進めるうちにかなり難しいことに気がついた。というのも、TUBEの夏歌は、ストレートに夏が舞台のものだけでは無いからだ。

例えば過去の夏を振り返っていたり別の季節に夏に恋焦がれていたりといった、多様なバリエーションがある。こうなると

「どこまでを夏歌とするか」

の線引きを、こちら側で決める必要がありそうだ。

TUBE「夏歌」認定基準

あまたの歌詞を見比べ、その傾向から定めたTUBEの「夏歌」認定基準は以下の通りである。

例えば、『冬の海岸通り』という曲は、タイトル通り冬が舞台の歌である。しかし、この曲の歌い出しは

君の唇がサヨナラと動くのがこわくてKISSした

眩しいあの夏追いかけてここまできたけれど

TUBE『冬の海岸通り』より

となっており、冒頭から思いっきり夏に思いを馳せている。こんな具合で、夏以外の季節に夏を想ったり、過去の夏を思い出したりしてる曲は夏歌に含めようというわけだ。

また『セイリング・ラヴ』という曲の中には明確に「夏」という言葉は出てこないが

まぶしげなおまえの焼けた素肌に”

走り出せ銀色の海へと”

TUBE『セイリング・ラヴ』より

といった、極めて夏っぽいフレーズが登場する。夏だと断定できる言葉が含まれていなくても「これはもう夏でしょ」と言えるシチュエーションの曲も夏歌としてカウントすることにした。

常夏の地域が舞台の歌も、厳密にいえば、暦の上では夏以外の季節であることも考えられる(実際『ウルトラバイオレット』という、日本が冬の時期に常夏の国に飛ぶ歌がある)わけだが、これもまぁ夏歌として良いだろう。

除外する夏歌

割合としてはかなり少ないが、春夏秋冬、1年をテーマにした曲もいくつかあった。これらについては、夏というワードが登場していたとしても「夏にフォーカスした歌ではない」ことが分かるので、除外とする。

そのほかの特殊な例としては、例えば『Remember me』という曲には日本語と Englishバージョンがある。こちら日本語版は夏が出てくるが、英語版には出てこない。『Can’t take my eyes off of you (NOB SUMMER)』は名曲『Can’t take my eyes off of you』のカバーで、TUBE版にはSUMMERと銘打ってあるものの、歌詞的には原曲アレンジと変わらないみたいなので、夏歌とはいいがたい。

こんな具合で、夏判定が微妙な歌は「△」として除外する。

また、2015年発売の結成30周年アルバム『Your TUBE+My TUBE』は、1枚目が他のアーティストがTUBEをイメージして作った曲、2枚目にTUBEによる楽曲が入っているという特殊な商品だ。こちらの1枚目の曲については、他のアーティストによるものとして今回は除外している。

次ページ:TUBEの夏歌は何曲あるのか?

14 件のコメント

  • はじめまして。
    いや~、素晴らしい!感慨深いですねえ。
    永久保存版にしたいですね。こりゃ。
    最後の歌詞なんて、そのままいただきましょうか、なんて、ほんとTUBEそのものですわ。
    2022年9月3日のハマスタライブ、どこかで観てるんでしょうなあ。

    いや~、読み応えありましたね。

    最高です!

    あ、私もTUBEファンでございます。

    • おきた様
      コメントありがとうございます!最後の歌詞は「ファンの方から見たらお粗末なものかもしれない」と半ば恐れながら作ったので、そう言っていただけて本当にうれしいです!ハマスタライブを前にドキドキが止まりません

  • TUBEファンです。
    研究(宿題)読ませて頂きました。
    TUBEファンとしてはとても興味深い内容でした‼️
    本当に大変な作業だったと思います
    実際に曲自体を聴いてどう感じたか…気になる。
    私も野外参加します
    一緒にライブ楽しみましょう❣️

    • 夏子様

      コメントありがとうございます!CDを聴いただけで感動に打ち震えているので、いきなりLIVEに行って心は耐えられるだろうかとやや心配なくらいです(笑)夏子様も行かれるとのこと、楽しい時間になること祈っています!

  • ふ凡社さま
    昨日朝こちらにたどり着き食い入るように読みました!三年ですか!お疲れ様でした!
    きっとTUBEのメンバーさえも気づいていないだろう考察。なかでも【TUBE節】にはうなずきながら拝見しました~
    明日は三年ぶりね横スタです(^-^)お互いに楽しみましょう~

    • うさお様
      コメントありがとうございます!読んでくださったファンの方からも「TUBE節」について共感の反応いくつかいただいていまして、やっぱりファンの方もなんとなく「TUBE節」の存在を感じていた方がいらっしゃったのだなと思いました。LIVEにも行かれるとのことで、一緒に楽しめると良いなと思います!

  • ふ凡社 鈴木様
    はじめまして!シェアさせていただきました牛島です‼️
    チューブから来ましたが口紅平家物語やらクルトンやら、底なし沼な世界なのでこれから楽しみに拝読させていただきます!
    9/3楽しみです!

    • 牛島様
      コメントくださり、またシェアもしていただき感謝申し上げます!
      他の記事にも興味を持っていただけたこと大変うれしく思います。好奇心に任せて変なことばかりやっているブログではございますが、よろしければ今後ともどうぞよろしくお願いします!

  • 感動しました。
    明日(9月3日)、横浜スタジアムにてお会いしたいですね。
    お作り頂いた「TUBEっぽい詩」は本当にTUBEっぽい感じがしましたが、何故か頭に浮かんでくるフシがワンサカ娘の「レナウンの唄」だったりして、もうそれ以外思いつかなくなってしまった(笑)。

    今後のご活躍をお祈り申し上げます。

  • TUBEの歌詞についての考察は、過去に「夏」や「海」などの言葉に注目したものはあったものの、あの夏~系のものを夏の歌とするかや、言い回しについて扱うものは初めて拝見しました。
    大変な作業だったと思われます。お疲れさまでした。

    ところで、『Purity~ピュアティ~』は1997年の楽曲です。
    お節介ですみませんが訂正していただきたく思います。

    ぜひこれからは、歌詞だけでなく前田亘輝のボーカルとメンバーのサウンドが一体となった楽曲をお楽しみください。

    • サマー・ボーヤ様
      コメントくださりありがとうございます!また、『Purity~ピュアティ~』のリリース年が間違っていたこと、大変失礼頂きました。修正いたしました。ご指摘いただき有難うございます!
      これから、記事の答え合わせをするような気持ちで、TUBEのサウンドを楽しみたいと思います!

  • すごい研究レポートです!
    お疲れ様でした。
    TUBEファンでもなかなかここまでできないと思います。
    横浜スタジアムライブの感想も、どこかで書いてください。

    • 酒林朱夏様
      コメントくださりありがとうございます!
      スタジアムライブも本当に素晴らしく、改めて感想を追記させていただきました。こちらも機会あればぜひご覧いただければと思います!

  • はじめまして。
    とっても感慨深いレポート、拝見しました。
    私より全然ファンになってませんか?(o^-^o)
    いつか私たち仲間とも交流を持っていただけると嬉しいです。
    もう、みんな会えるのを待っています
    ライブも参加して楽しめたようで一緒に感動してくださってるようで嬉しいです

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